予防歯科
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予防歯科とは
予防歯科は虫歯や歯周病などのトラブルの根本的な原因にアプローチして、病気になるのを未然に防ぎ、お口の健康を保つためのものです。
痛い時だけ来院して治療して、終わり。定期検診に行っても、ざっとクリーニングだけして終わり。そんな歯科医院に通っていませんか?
いとしま歯科診療所は、痛い時に治療するだけの「治療型」の医院ではなく、トラブルの原因にアプローチして再発を防ぐ「予防型」の歯科医院です。また、治療後の定期検診は単なる「検診」ではなくひとりひとりに合わせた「メンテナンス」を行います。
先進国の中で日本の残存歯数は最下位
先進国の中で、日本の平均残存歯数は最下位というデータがあります。これは日本人の歯が虫歯や歯周病になりやすいというわけではなく、日本では他の先進国と比べて予防歯科が浸透していないことが原因と言われていいます。
日本人が持つ歯科医院のイメージは、「歯が痛くなったら行くところ」ですが、欧米の予防歯科先進国では「虫歯や歯周病にならないため、健康で美しい歯のお手入れに利用するところ」という考えです。結果、グラフにあるように80歳での平均残存歯数に大きな差が出ています。
歯は一度失うと二度と生えてくることはありません。ずっと健康な自分の歯で美味しくごはんを食べられるよう、今から予防歯科を始めましょう。
メンテナンスの重要性
症状のある時だけ歯科医院に行く方と予防的に定期的にメンテナンスに通う方では、50代以降の残存歯数に大きく差が出る事が分かっています。
セルフケアのみで汚れをくまなく落としきるのは難しく、歯石になってしまうと歯ブラシでは落とせません。また、歯ぐきに隠れた深いポケットは、歯ブラシではケアできません。
また、まんべんなく磨いているつもりでも、磨き癖はあるものです。誤った磨き方は歯や歯茎を傷つけ、逆効果となります。毎日行う歯磨きは予防歯科の基本です。定期的にご自身の歯磨きを見直すことでセルフケアの質を高め、より予防効果を高めましょう。
どんなことをするの?
人によってお口の中や生活習慣は異なりますので、虫歯や歯周病のリスクも異なります。
様々な精密検査を行い、それによって患者さんごとに必要な治療や予防処置を行うことで、健康なお口の状態を維持することが目的です。あわせて、虫歯や歯周病の原因についてお話しながらリスク診断も行っていきます。ご本人と医院の両方がきちんとリスクを把握し改善しコントロールすることで、健康なお口を維持していくことができるのです。
治療後は、様々な診療項目の中から患者さんにひとりひとりに適した項目を選択し、オーダーメイドのメンテナンスを行います。
- 口腔内のチェック
- 虫歯・歯周病の検査
- 唾液・噛み合わせの検査
- 歯磨きや食生活の改善
- 定期清掃
診療の流れ
STEP.01問診
まずは、現在のお口の状態やお悩みをお伺いさせていただきます。
些細なこともお気軽にお話ください。
STEP.02視診
お口の中を確認し、来院時の状態を記録します。
STEP.03口腔内写真撮影
お口の中はご自身では見えにくい場所が多いため、お写真をお撮りしお見せしながら、現在のお口の状態をご説明します。
治療前、治療後の比較も可能です。
STEP.04レントゲン撮影
お口全体を映すことができる横長のパノラマレントゲン撮影、または1本1本の歯の状態を鮮明に把握するデンタルレントゲン(10~14枚)撮影を行います。
レントゲンでは、見た目では分からない虫歯・歯周病・その他の問題が確認できます。また、この後の歯ぐきの検査を精密に行う他、歯周病の治療で歯と歯ぐきの隙間の深い場所にある歯石を除去するにあたり、歯根の形を正確に把握しなければならないので、そのためにも必要となります。
口腔内写真同様、結果をお見せし、現在の状態をご説明します。
STEP.05歯ぐきの検査
歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)の深さ、出血の有無、歯の揺れの程度を検査し、歯周病の有無、進行度、今後のリスクを把握します。磨き残しのチェックも行います。
正確な診断のため、当院では6点法と呼ばれる最も精密な方法での歯周組織検査を行います。
検査の前後で、歯周病とは何なのか、何が起こるのか、どうすれば治療でき、予防できるのか、スライドを用いてお話します。
STEP.06歯みがき指導
口腔内にあわせて、歯みがきの方法を指導します。
歯みがきが正しくできていないと虫歯や歯周病の原因となるだけでなく、歯周病の治療でせっかく治った歯周病も4~8週間程度でまた元の状態まで悪化してしまうため、お口の健康を維持するには正しい歯みがき方法の習得が必要になってきます。
当院では必要に応じ磨き残しの染め出しを行うことで効果的な指導を心がけ、PCR(Plaque Control Record)と呼ばれる指数を参考にすることで十分に正しい歯みがきが行われているかきちんと把握しながら、指導をしています。
STEP.07唾液の検査
任意で唾液検査を行うことが出来ます。5分程度で唾液の酸性度や唾液の緩衝能の強さ、口腔内の細菌の数などを知ることが出来るので、より正確なリスク診断が可能となります。
STEP.08むし歯リスクの診断
スライドを用いて虫歯に関するお話をしながら問診し、虫歯リスクの診断を行います。これまでの検査結果と、この問診で分かる食生活や生活習慣に関する情報を合わせることで、今の時点でどれだけ虫歯のリスクを抱えているかが分かります。
当院では日本ヘルスケア歯科学会によって作成されたCRASP(Caries Risk Assessment Share with
Patients)を用いることで、ただ現在のリスクが高いか低いか分かるだけでなく、ご本人が今後どのように取り組めば虫歯のリスクを改善できるか分かるよう、ご説明していきます。
STEP.09歯周病の治療
検査結果をもとに、必要に応じて歯周病の治療を行います。
歯周病が十分に治癒していない状態で虫歯治療を行うと、歯ぐきからの出血により詰め物の精度が落ちてしまうので、基本的に虫歯治療よりも優先して行います。
歯周病の治療後、再度歯ぐきの検査を行い、十分に治癒していれば次に進みます。
STEP.10むし歯の治療
検査結果をもとに、必要に応じて虫歯の治療を行います。
治療前に治療計画についてしっかりとご相談するのはもちろんですが、口腔内カメラで随時撮影したお写真を使い、治療前・治療中・治療後の状態をご覧頂きながら、治療の進捗状態を都度ご説明し、治療を進めていきます。
(手鏡を使ってご自身で十分見える部位については口腔内カメラを使わずにご説明することもあります)
STEP.11治療後の再検査、ご説明
全ての治療が終わった後には再度口腔内写真を撮影し、必要に応じて再検査をして、治療前との比較を行います。状態に合わせて、今後のメンテナンス内容の提案を行います。メンテナンスに入る患者さんには、次回以降のメンテナンスの時期と内容を説明したメンテナンス提案書をお渡ししております。
(ただし時期・内容とも患者さんの状態の変化に伴い変わっていくことがあります)
STEP.12メンテナンス
治療完了後は1~3ヶ月ごとを目安に定期的なメンテナンスでのご来院をオススメしています。
メンテナンスは患者さんひとりひとりのお口の状態やリスクにより内容が変わりますが、おおよそ以下の内容となります。
お客様の歯の健康のために
検診による現状の把握
- 視診:虫歯の有無の確認、詰め物・被せ物の状態確認、経過観察中の初期虫歯の状態確認
- レントゲン:虫歯の有無の確認、歯周病の状態確認、その他異常の有無の確認(2年に1回程度)
- 歯周病の検査:歯周ポケットの深さ、歯の揺れ具合など
- 入れ歯の状態確認
リスク診断による未来の把握
- CRASPによる虫歯リスクの確認(1~2年に1回)
- 歯周病の検査:出血
- PCRに基づいた磨き残しの状況確認
- 染め出しを用いた磨き残しの状況確認
- 歯ブラシ、フロス、歯間ブラシなどの清掃用具を正しく使えているか使い方の確認
- 歯ぎしりや噛みしめグセのチェック
お口の状態とリスク改善
- PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning 専門的機械的歯面清掃)による、ホームケアでは取りきれないバイオフィルム・歯石の除去
- PCRや染め出しの結果に基づいた歯みがきの改善、清掃用具の使い方の改善
- 歯ぎしりや噛みしめグセの改善
- 入れ歯の調整